法学部・法学科

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研究演習担当者メッセージ

行政法は活動する憲法として、
あらゆる行政の分野で公益を実現し
国民の権利・自由を保障していく。

法律とは社会的弱者を救済するためのもの。ゼミでは基本的人権を保障していく上で欠かせない行政手続法について学びます。ゼミではできるだけ学生に興味を持ってもらうため、具体的な質疑応答、例えば私が福祉事務所の所員、学生が申請者になって実際に申請のやりとりを行い、そこから問題点を見つけ、解決していくといった方法を取り入れています。将来、公務員や行政書士をめざす際に役立つ知識とノウハウを体得します。


すべてにグローバル化が進む、
そんな時代だからこそ
国際法を学ぶ意義は大きい。

ゼミでは、具体的な事例問題の検討を通じて国際法の基本問題を理解するとともに、現実の国際社会で生じる様々な問題を法的に考察する能力を養います。人、モノ、金、情報、すべてにグローバル化が進む今日では、私たちの日常生活から生じる問題の解決にも、国家間の協力が必要な場合がますます増えてきています。だからこそ、学生たちには、国際社会という広い視野から物事を見つめ解決する能力を身につけてほしい。国際法は、まさに21世紀に不可欠な学問です。


ひとつのテーマに、
複数の判例を検討し、
自分たちの課題として
とらえる。

法学部では、今の日本の法律がどうなっているのかを学ぶだけではなく、どのような法律(解釈)が良いのかを考えます。最近ではインターネットに関係する領域で、ネットオークションでのトラブルやホームページ・ブログなどでの名誉毀損、また動画や音楽の違法な配信などいろいろと新しい事件や問題が起きていますが、これまでの法律ではそれらの問題に必ずしもうまく対処できていない面もありますので、私のゼミではそういった問題についてどのような法律(解釈)が良いのかを考えていきます。もちろん、なぜそのような法律(解釈)が良いと考えるのか、その根拠がしっかりしていることが重要ですから、「根拠を示して自分の意見を述べる」という能力も身につけてもらいたいと考えています。


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講義風景

法と言語: 越智悦子 教授(文学)

越智悦子 教授(文学)

法学部で身につけるべき「法的思考力」とは、まず法令を理解し、現実社会の中で起こる事件や問題を法令に照らし合わせて分析解釈し、法令で定められたルールに従って解決を導き出す、その一連の総合的な能力のことです。それらはすべて言葉(日本語)を用いてなされます。つまり、法学を身につけるためには日本語の「読み書き」が自在にできることが必要です。そのための基本的な日本語能力を磨くことと、合わせて公務員試験に対応した勉強をするための講義です。

具体的にはI、「聴く」力を高めるための再話の訓練。II、「読む」力を高めるための公務員試験の過去問題を用いた要約や並べ替え問題と、毎時間提出する家庭でのテキスト要約練習。III、「書く」力を高めるためのマンガ作文、構築作文の訓練を三つの柱としています。実際にエンピツを持って、学生が各自の解答を作っていくことを実施しています。

研究演習: 加藤友佳 准教授(租税法)

税金について規定している税法の登場人物は、税金を納める「納税者」と、課税する「課税庁」ですが、その攻防はケースによって様々で、それぞれの正義が激しくぶつかります。また、争われる税額が数千億円になることもあるため、新聞やテレビで報道されることも少なくありません。

税法ゼミでは、このような租税事件をテーマとして、納税者チーム、課税庁チーム、裁判官チームに別れてディベートをしています。自分達の主張を相手チームに認めさせるにはどうすればいいのか。自分達の武器になる条文はどこにあるのか。相手チームの弱点はなにか。模擬法廷でのディベート本番にそなえて、チーム全員で意見を出し合いながら、勝つための作戦をたてていきます。

法学部では、論理的思考力が必要とされていますが、特に重要とされているのは実践的な思考力です。教室で先生の話をきいている講義とは異なり、ゼミでは学生が主役になります。講義で得た知識をフル活用し、自分の言葉で表現することによって、実践的な思考力の習得につながるのです。

大学4年間はあっという間です。だからこそ、貴重な4年間を仲間と一緒に有意義な時間にしましょう。

法曹プログラム(特別演習):下田大介 先生(民法)

裁判官・検察官・弁護士のことを「法曹」といいます。法曹資格を取得するには、司法試験に合格しなければなりません。また、司法試験の受験資格を得るために、法科大学院(いわゆるロースクール)に進学することが一般的です。商大法学部では、法曹資格の取得、したがってまた、法科大学院への進学を志望する学生を対象とする特別プログラムを設けて、夢の実現をサポートする仕組みを整えました。特別演習は、特別プログラムの入り口にあたる科目です。そこで一定の実力を身につけた学生は、2年次以降、課外で、専門の教員による法学論述答案の添削指導を受けることができます。

もっとも、司法試験は超難関の試験ですので、受験まで勉強漬けの日々を送らなければなりません。しかも、法科大学院に進学するには、時間的・経済的にコストがかかりますので、適正や実力を備えないまま軽い気持ちで踏み込むと大やけどをする世界であることも確かです。

そこで、入学式後、直ちに、厳しい現状について情報提供をします。その上で、能力判定のための選抜試験を実施し、特別演習の受講者を少数精鋭に絞り込みます。特別演習でも厳しくだめ出しをすることがありますし、学習の形跡や成果が窺われない場合には、進路変更を促すことさえあります。進路変更を勧めることは、夢を断念させようとするものですので、教員にとってもつらい仕事ではありますが、学生の皆さんはもう大人ですから、現実的な将来設計を考えることも必要です。

やや厳しく書きすぎたかもしれませんが、商大法学部からも弁護士を輩出していますので、はじめから諦める必要はありません。特別プログラムでは、教員が課すハードルを着実に乗り越えていくタフさを備えた学生を求めています。

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研究活動

法律研究会特別講演

ウルリッヒ・ローマン教授「成年後見法制へのドイツの選択肢」

2011年3月29日に法学部で、法律研究会・特別講演会が開催されました。講演者は、ドイツからお迎えしたウルリッヒ・ローマン教授です。「成年後見法制へのドイツの選択肢」というタイトルで、高齢化社会における高齢者支援のあり方をめぐる大変興味深いお話でした。

法学博士かつ哲学博士であるローマン教授は、長年、ベルリンのアリス・ザロモン大学において、法哲学・法理論と医事法、社会福祉にわたる幅広い分野で研究に従事してこられました。教授活動の傍ら、ベルリン自由大学医学部の倫理委員会委員およびベルリン州倫理委員会委員を兼務され、最近は、とりわけ医療倫理、社会法、社会政策・福祉政策の分野で、精力的に論文を発表しておられます。

ドイツでの注目すべき近時の動向として、成年後見法制である世話制度に、自己決定重視をさらに推進するという方向で、重要な改正がつけ加えられました。終末期医療での患者の事前指示制度に関するこの法案は、議会で最後の最後まで激論が闘わされた後に、2009年になってついに可決成立しました。この制度には、いわゆるリヴィング・ウィルを認める思い切った内容が盛り込まれていますが、ある意味では自殺幇助の合法化につながりかねない側面を含むことになり、種々の議論を呼んでいます。今回の研究会では、患者の事前指示制度の特色だけでなく、老後配慮代理権ならびにこの患者事前指示という二本立てで自己決定を支援しようとするドイツ成年後見法制の輪郭や成立の経緯についても、詳しく教えていただきました。講演後には、わが国との違いなどについて活発な議論が行われ、大いに充実した研究会になりました。

法律研究会

下田大介准教授「〈判例報告〉最判平23.4.26判時2117号3頁─精神科医の患者に対する面接時の言動と、後に別の精神科医にPTSDと診断された症状との間に相当因果関係がないとされた事例─」

2011年11月16日、法学部で法律研究会が開催されました。今回の研究会では、下田大介准教授が、「〈判例報告〉最判平23.4.26判時2117号3頁─精神科医の患者に対する面接時の言動と、後に別の精神科医にPTSDと診断された症状との間に相当因果関係がないとされた事例─」とのタイトルで判例研究の成果を報告されました。

対象となった判例は、ストーカー被害やセクハラを受けた経験がある女性患者が、PTSDに罹っていたにも関わらず、医師からパーソナリティ障害(人格障害)との病名を告知され、治療を拒否されたため、発現が抑えられていたPTSDを発症したと主張して、病院側に損害賠償を求めた事案で、最高裁は、結論として医師の言動と患者のPTSD発症との間に因果関係はないとして患者側の訴えを斥けました。本判決はPTSDの賠償問題について最高裁が初めて実質的な判断を示したものとして重要な意義を持つものといえます。

下田准教授は、つとにPTSDについての損害賠償法上の意義について研究をされており、今回の報告では、PTSD疾患概念やその診断の実情、従来の裁判例での位置づけなどこれまでの研究の成果を踏まえながら、本判決の意義やその問題点を指摘されました。報告後には、参加者から質問が行われ、活発な議論が行われました。

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